自販機の下で

切り取って、削りだした先にこそ「おもしろい」が宿る

あなたのイーハトーブを探す-人生は回るオルガンのように-

どうしても心から離れてくれない番組がある。

ドキュメント20min.「人生は回るオルガンのように」
手回しオルガンを演奏し続ける石川さんというかたの密着ドキュメントだ。

「生徒に1をつけられない」という理由で高校教師をやめた石川さんは、
今日も道の駅でオルガンを弾き続ける。
手回しオルガンを語る時、
「幸せという気持ちはない、ただオルガンを弾きたいという気持ちがあるだけ」

その世界は宮沢賢治そのものだった。
”西に疲れた母あれば
行ってその稲の束を負い
南に死にそうな人あれば
行って怖がらなくてもいいと言い”
人々の重荷を一身に背負い、ただ、オルガンを回しつづける。

オルガンという翼でとびつづける「よだかの星」だ。

私たちがなぜ生きるのか、なぜ働くのか、なにを求めるのか。
考えて、考えて、考えて、ただ涙するしかなかった。
私はこれから、私にとってのオルガンを探すたびに出るのだ。