ボードゲームと馬と

ゲームの感想とか馬の話とか

コンテンツに溢れた世界で、それでもボードゲームを選ぶという贅沢な時間を今年(2022)も過ごした

また書いていたら日付をこえてしまった。 あけましておめでとうございます。

というわけでボードゲームの話。 別にオンラインでもできるし、オンラインならそもそもデジタルゲームを遊べばいいし、 ボードゲームにおいてもBGAボードゲームアリーナ)っていうでかいプラットフォームもあるしで、 ”わざわざ集まって遊ぶ必要"はどんどん減っています。 でも、結局ボードゲームという料理を食べるのに一番重要なのは、 生身で遊んでくれる人なんだなと、そういう発見を込めたタイトルです。

顔を見ながらこの1手難しいよねとか、ここ悩みどころだからちょっと待ってとか、 料理と同じく、一緒に食べたひとも含めて記憶になっていく。 いつも遊んでる人たちが健康で、ちゃんと時間をとって集まれて、 ずっとずっと遊び続けられますようにと願わずにはいられません。

あとはゲームを評価するときに「セッションの面白さ」にあまり左右されないためにも、 メンツをある程度固定するというのは必要に感じています。 「なんで面白かったか」「なんで面白くなかったか」を判断するには、 同メンバー同環境で繰り返し試行するのがよさそうです。 これやってて思うんですが、みんなルールの補完力が高いというか、 なんかプレイに違和感感じたときだいたいルール確認すると解釈間違っていて、 ”作者の意図したであろう方向に面白く遊ぶ能力”がめちゃくちゃ高いのではと感じています。

というわけで、そんな感じで今年遊んだ中から面白かったものを紹介します。 みんながランキング形式で発表していて、僕もやりたくなったのでこちらで。 まだ買ってない人は存分にアフィリエイトを踏んでいくがよい。いや、踏んでください(直球)。

10位 メドウ

メドウって絵が美しくて1枚1枚のカードがユニークみたいなところが強調されがちなんだけど、 やってみるとだいぶアクションとかプレイ感が洗練されてる感じがしますよね。 餌のない森には動物が育たないこと、食物連鎖の形をちゃんと作っていかないと得点が入らなくなっていて、 テーマに沿ってちゃんとセットコレクションしていく感じがなんとも言えず、すきです。

あとは、やっぱり根本的にこの中間サイズ(1-2時間)=中距離砲のゲームが一番僕の好み。 ここから先の順位はまだ買えないやつとかもう買えない奴が多くて、これはまだ買えるので買っておくべき

9位 D.E.I (Divide et Impera)

「高さ」の概念に挑戦した意欲作。 まるで地図の等高線のように作られたマジョリティマップと、 同じ高さの地域に橋をかけてワーカーを移動させたり、 違う高さの概念をドローンヘリが超えていく様は我々にこのボードゲーム世界の様子をありありと想起させます。 バラージの時も「高さ=立体感」にけっこう感動したんだけど、同じ感動がありました。

これ日本語版ってでるんだっけ?(調べろよ)

8位 アルナック拡張入り

結局みんなこういうゲームが好きなんでしょことアルナック。 そうなんだよね。好きなんだよ。 割と全員が同じ行動に偏りがちなこうしたゲームにおいて、拡張はそれぞれの指針を与えてくれました。 どのゲームも基本が素のおいしさを味わってもらうものだとしたら、 こうした「指針を得るための非対称」をきちんとそれぞれに味をつけてくれる拡張はマストバイだなと思うわけです。

ま、拡張が売り切れてるんで、とりあえず基本だけ貼りますね。また"ナイナック"とか言われる前に買いましょうね。

7位 ファーストラット

最近、何をやってる時に一番”ボードゲーム”を感じるか気づいたんですよ。 「接続マスへの移動(Point to Point Movement)」 bodoge.hoobby.net

これです。ボドゲーマにのってるから見てみてほしいんだけど、 おそらくロンデルの拡張概念というか、すごろくのサイコロ降らない版というか、 GWTとかなヴェガドールとかヘブン&エールに代表されるようなこのぐるぐるする形、 これが最高に好きなんですよね。他にも言い方があった気がするけど忘れた。 これが存分に活用されているのがファーストラットです。

しかもテーマが「宇宙に行ったはじめてのねずみの物語」とか最高やん。アートワーク天才か?? 日本語訳「宇チュー飛行士」も神ですよね。ぼーずさんすごい。

そんなファーストラットのことはトヨエリ氏が書いてくれてるから読んでね

note.com

そろそろトヨエリ亭ゲーム会やらなきゃ

似たようなシステム採用しているってことで一応ヘヴン&エールがまだ買えそうなので貼っておきます。 ナヴェガドールとかおすすめしようとしたらプレ値ですごいことになってたわ。

6位 エカテリーナ2世 皇后の都市 Catherine: The Cities of the Tsarina

ウィーンっていう変則ダイスワカプレの作者のコーニッヒさんの作。 ウィーンが好きなのでこの作者と相性がいいだけなのかもしれないんだけど、めっちゃ気に入りました。

カードをやりくりして上段下段のカード組み合わせでアクション打ってくんだけど、 最初ぜんぜんなんもできないのが数ラウンドで一気に加速していくところとか、 ちょっとしたリソースマネジメントの噛み合わせとか、セトコレとか。 なんとなくやりたかったことが細切れにして1時間で終わるように全て設計されてる。 ゲームのタイムパフォーマンス的なことを考えがちなので、これだいぶそのタイパがいいなと感じます。 結局、1時間の隙間に出せるゲームが最強なんだよな…。

エカテリーナは全く手に入らないどころかウィーンすらこの値段。 まよコロにおいてあるから遊んでください。

5位 THE GUILD OF MERCHANT EXPLORES

これもけっこう挙げてる人が多かったイメージ。 これはいつものメンツじゃなかったのでセッションブーストがかかっていたら申し訳ないんだけど、 紙ペンならぬ紙コマ的なラウンドで少しずつ領地を広げていく拡大再生産で、加速力がすごくて面白かった。

上にも書いてる、僕の好きな中距離砲(1~2時間でサクッと遊べる重ゲー)にマッチしていて、 これを満たすにはちょっとしたダウンタイムへの工夫だったり、要素の抽出だったりが欠かせないのを、 うまく満たしていると感じました。同時手番最強ですね。

これ、どこかが日本語版とったんですか? Welcome toほどではなくとも、割と売れる気がするんですがどうですかね。地味か?

4位 サポテカ

これも話題になりきらずに通りすぎられてしまった「じゃない方ゲームズ」認定してます。 エリアマジョリティとか、プロットとか、ハンドマネジメントとか、みんなすきなシステム欲張りセットなのはこれも同じ。 カードの役割というか意味が局面ごとに変わっていくのが、ルールがぎちぎちかつ綺麗に詰め込んである感じがして好き。 そして、これよく5手番しかないとかいわれるんだけど重さはちゃんと5ラウンド分あって、 最初の1ラウンドめの行動がめちゃくちゃ重要だったことに3ラウンド目くらいに気づいて悶絶するやつ。

これも、上に書いた中距離砲ゲームズでもあるので、「悔しい。もう一回!」と言いやすいのもすごくいところ。 ルールサマリがかなり秀逸で、これを上からなぞっていくだけでゲームとして成立しちゃうのもすごい。 いやほんと、サポテカはすごいんですよ。みんな買ってくれ。またゆーてるまに埋もれてプレミアとかになっちゃうから

3位 トライブス・オブ・ザ・ウインド 風の民(風の部族) Tribes of the WInd

こんな面白ゲームズに限ってツイートし忘れてるので牛太郎さんのを引用。 自分の手札と見えてる相手の手札の裏側をうまく活用して効果を増幅。 腐海を自然あふれる世界に塗り替えていく。 環境問題がテーマなのもそうだし、ほんとアートワークも美しいし、コマもかわいいんだよね。

それでいてしっかり箱庭をやらせてくれるゲームだし、 本当に真剣に”賞をとりにきてるな!!!”って感じ。 上でもあげ続けてる中距離砲のなかでも少し長めかもしれないけど、 そのぶん破壊力はしっかりしているので、みんな一度は食べてみてください。

これどこからでるの????でるよね????

2位 グレートウェスタントレイル2版

グレートウェスタントレイルが好きなんだから、ちょっぴり調整入って気持ち良くなったGWTが嫌いなわけないだろ。以上。 というと短すぎますが、まあ何度も版を重ねたりバリエーションをつけてくれることで、GWTを遊ぶ機会が増えるのが嬉しい。 明日死ぬとしたら遊びたいゲームズのひとつだよGWTは。

これも日本語版出る…よね。たしか。だから買うのは待ったほうがいいかも。直輸入なら別よ。

1位 アドベンチャーレルムズ

いろんなところでとりあげられてますが、やっぱり今年の1番はこの子だと思うんですよね。 デューンとほぼ一緒やんといわれますが、結局同じ材料を、同じ調味料を、同じ時間をかけて作ったとしても、 そいつがサラダなのかカルパッチョなのか生野菜並べてあるやつなのかとかは違うじゃないですか。 そういう意味で、よりストレスなくより気持ち良くよりすっきりと表現したこのカードとゲームボードは本当に素晴らしいと思う。 ドット絵って世界共通言語だし、RPGって世界共通言語なんだなって強く感じました。

もとになってるって噂のデューンインペリウム。を一応あげておきますね。ルールはまあほとんど同じだよ。 アークライトから出てた日本語版売り切れちゃった??

番外編 キュビトス

ダイス構築の決定版。 いろいろダイスをほじくって面を変えなくても、ダイスを増やしてデッキにしていき、そこに能力がついているだけで全ては解決する。 この能力の味付けの仕方が絶妙なんだよな〜〜〜〜。 ギリギリ今年プレイに入ってなかった・・・日本語版発売するんですよね?おしょう訳、楽しみにしてます。

いま慌てて買わなくてもいいかもしれない。言語依存はフレーバー以外はない。

番外編2 毎日がトリックテイキング

これも残念ながらすぐに手に入る気がしないのだが、うちにあるから来た人には強制的にやらせている。 月/日付十の位/日付一の位 のパターンでルールがかわるトリックテイキング。ブラント夫妻作。 どの日付でやってもある程度いけてるしある程度面白い。本当にすごい。

これの他に彼葉さんにやらせてもらった、ゲーム中にルールが進化していくタイプのトリックマイスターじゃないトリテも面白かったんだけど、 あいつの名前がぜんぜん思い出せない。なんだっけ?オンザカーズ?

このへん、一回売り切れると一生手に入らない感があって悲しい。

番外編3 グランドオーストリアホテル拡張 

これ、書き終わったあとにみんなのツイートをながめてて、 「うわーこれ入れとくべきだし1〜3位のどこに入れるか迷うわ」となってめんどくさくなってのここです。 しのさんも書いてるけど、2人用とも呼ばれたグランドオーストリアホテルに大きく翼を与える拡張になりました。 コンボゲームにおける、コンボの派手さってほんと重要だよね。 偶然定価でみかけるなどしたら、必ず購入しましょう。

マストバイのはずなんだが全然バイできない。拡張どこで買えるんだよ。

番外編4 兵馬俑

これも中位に入れようとしたんだけどもう書いたので。 兵馬俑展にいきたいな。

marulimo.hatenablog.com

今年もお世話になりましたっていう話

いやー2022年も楽しかったですね。 2022年はだいぶ安定して遊べて、月1ペースはなんとか守ってボードゲームができました。ありがとう。 2023年も月1以上を目指していきたいですね。 2022年は遊べなかったみなさん、2023年こそはよろしくお願いします!